看護師の勤務体制は多くの場合、日勤と夜勤を交互に行うシフト制ですが、このシフト制にも違いがあります。一般的なシフト制は日勤と夜勤の2交代ですが、病院によっては日勤と夜勤の間に準夜勤と呼ばれる独自のシフトを加えた3交代を採用している所もあります。3交代の勤務体制を採用する最大のメリットは労働環境の改善です。1日をちょうど8時間ずつ分けることができるシフトなので長時間勤務になりにくく、働き過ぎの状態になるのを避けることができます。長時間勤務が続くと心身の疲労が増加し、仕事中のミスも増えてしまいます。看護師の仕事は患者の命に直結する事柄が多いので、わずかなミスも許されません。3交代勤務は患者の安全を確保する効果もあるといえるでしょう。
その一方で3交代ならではのデメリットも無視できません。1日を8時間ずつ分けるため、シフトの回りが早くなります。そのため、シフト調整が複雑になりやすく、人数が少ない所ではシフト管理が破たんする可能性も否定できません。また、シフトの回りが早くなることでまとまった休みを取ることが難しくなり、人によっては労働意欲が減退することもあります。1日あたりの労働時間が短くなる一方、長期的に見ると看護師の心身に負担をかけてしまう可能性も否定できません。勤務体制の良し悪しは一概に断言することはできませんが、メリットとデメリットを正しく把握することが看護師として質の高い仕事を続けるための心得といえるでしょう。